こんにちは。
ISV VIETNAM 糸見です。
先週は社員旅行で、「ベトナム最後の楽園」と呼ばれるコンダオ諸島へ行って来ました。
コンダオ諸島はホーチミンから南へ230キロ、南シナ海に浮かぶ大小16の島々からなる諸島です。
そのほとんどがコンダオ国立公園として自然保護区となるため美しい手づかずの自然が残っています。
時期によってはウミガメの産卵なども見ることができます。
自然が美しい素晴らしい島ですが、実はフランス統治下時代から続く流刑地として11もの刑務所が作られ、20万人以上の革命家や政治囚が収容されて、2万人以上が獄死したと言われる悲しい悲しい島でもありました・・・
【ベトナムIT事情~社員旅行と建国記念日】
その昔、会社をはじめた当時は、採用面接に来たスタッフから「この会社は社員旅行がありますか?」という質問をよく受けたものです。
今でも、スタッフはとても楽しみにしていて、ほとんどの会社は年に一度は社員旅行を実施しています。
日本と違って、ベトナムのスタッフはまだまだ活力があります!
会社も18期目になると、ダナン、ニャチャン、フーコック、ファンティエット、ブンタウと、同じリゾート地を2巡くらいしています。
今回は400人乗りの高速船がホーチミンから就航したというニュースを聞いて、初めて訪れる「コンダオ諸島」に決めましたが、ここはベトナム、お客が少なく欠航になり、ホーチミンからは乗れずに120キロ離れた街からの出港で、帰りは飛行機になりました・・・
仕方なく、早朝4時30分に海沿いの街ブンタウまで、バス2台で会社を出発し2時間、ブンタウ発の高速船「コンダオ・エクスプレス」で4時間の合計6時間かけてコンダオ諸島コンソン島に到着しました。
コンダオ諸島は何もない白浜とエメラルドグリーンの海、切り立った岩山とのコントラストが美しい島々です。
新造の400人乗りの高速艇でブンタウから4時間、
片道950,000ドン(約5,800円)です。
コンダオは「ベトナム最後の楽園」と呼ばれる手つかずの自然が残る素晴らしい島です。
島に到着後、まずはベトナムの英雄少女「Vo Thi Sau」はじめ、多くの名もなき革命家の眠るHang Duong墓地にて慰霊碑にスタッフ全員で献花しました。Hang Duong墓地は広大な敷地で24時間開いており、真夜中も献花する人々が多く訪れます。ほんとに小さな街なのですが、献花用のお花屋さんが50件ほど真夜中まで営業していました。
その後は、フランス時代に建てられた刑務所を見て回ります。
コンダオは監獄島として有名で、真っ白なビーチのすぐ向こう側には、壁が高くそびえる11もの刑務所システムからなり、今もほとんどの刑務所跡が残っていて見学できます。
フランス式と呼ばれる、強烈な日差しや雨風に晒される屋根のない壁だけの牢獄、虎の檻と称され看守が天井から長い棒で拷問する牢獄などがあり、当時を再現した人形なども置かれており凄惨な状況が目に浮かびます。
海岸沿いに11の刑務所からなるシステム
悪名高いPhu Tuong刑務所
屋根の無いフランス式牢獄(狭い牢獄に約60人も収容)
上から看守が長い棒で拷問する「虎の檻」
この監獄でフランスやアメリカからの独立を志した人々は何を思って戦っていたのか、いろいろとベトナムの近代史を考えることができました。
二日目は心機一転、白浜のビーチで「チームビルディング」と「ガラディナーパーティー」です!
4チームに分かれて、様々なゲームでチームワークを高めた後、夜はガラディナーパーティーでカラオケ大会で盛り上がります!
こういう時のベトナム人スタッフは何をやっても本当に楽しそうで、
「ああ、今年も無理してでも社員旅行をやって良かったなあ」と社長冥利に尽きます。
【ベトナム建国記念日について】
もうすぐベトナム建国記念日です。今回のコンダオ諸島はベトナム独立と深い関係にあり、ベトナム近代史にも少し触れてみたいと思います。
9月2日はベトナム独立の建国記念日となります。
79年前の1945年9月2日、ホー・チ・ミンが独立宣言し「ベトナム民主共和国」が成立しました。
それまでベトナムは約60年間、フランスの植民地(仏領インドシナ)として支配下におかれてきました。
第二次世界大戦中に宗主国フランスがドイツに破れると、日本が1940年にベトナムへ進駐。
ベトナムはフランス植民地政府と日本という二重の支配を受けることになります。
1945年3月9日、日本軍は明号作戦によりフランス植民地政府を倒しベトナムを完全に支配下に収め、
日本の傀儡国家としてベトナム王朝の阮朝が「ベトナム帝国」を樹立。
しかし、わずか数か月後の同年8月に日本の敗戦がほぼ決定的となると、ホー・チ・ミンは全国民に総決起を呼びかけ、ベトナム8月革命が勃発し、「ベトナム帝国」最後の皇帝バオダイ帝は退位を宣言。
そして日本政府がポツダム宣言に調印した1945年9月2日、ホー・チ・ミンはベトナム独立宣言を読み上げ、現在に繋がる「ベトナム民主共和国」の誕生を宣言しました。
ただし、ベトナムはこの後も30年以上に渡りフランスが再度植民地支配を再現しようとしたインドシナ戦争、アメリカが介入し冷戦による南北を分断したベトナム戦争、そして中越戦争へと、次々と戦禍の渦に巻き込まれて行くことになります。
今回、社員旅行で訪れたコンダオ島の刑務所は宗主国フランスから独立しようとする革命家や政治因が多く収容され獄死してきました。
その後はベトナム戦争でアメリカ側がこの刑務所を引き継ぐことになり、1975年のベトナム戦争終結まで計110年近くに渡り20万人以上の革命家や政治因が収容され、2万人以上が拷問や劣悪な環境により獄死することとなりました。
今回の社員旅行はダークツーリズムとして、今も残る刑務所や、多くの名もなき革命家が埋葬される墓地を訪れ、ベトナム独立の英霊に敬意を表し、未来で同じ過ちを犯さないと過去に学び、自然豊かな素晴らしいビーチでチームビルディングを行うことができました。
円安で厳しい状況ですが、スタッフのモチベーションやチームの士気を上げるため今年も実施して良かったです。
是非、みなさまも「ベトナム最後の楽園」と呼ばれるコンダオ諸島を訪れてみてください~
きっと素晴らしい体験ができると思います!
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